治療中の患者さんが来院されました。
左下の痛みがあり前医にて銀歯除去後、抗生物質と痛み止めが処方されました。
噛んだ時の痛みは消失、しかし違和感が残っていることと、抜歯が適応を言われたことで当院を受診されました。
お話を聞く限り前医では決して抜歯と言うわけではなく、とりあえず根管(こんかん)治療をしてみましょう、と言われたようです。
冠を外せば噛み合わないので多少は痛みは収まるでしょう。
レントゲン写真を撮ってみると、毎回感じますが仮封(かふう:仮のふた)がゆるい傾向があるように感じます。
隔壁(かくへき:虫歯をとって唾液が入らないように壁を作る)をし、ラバーダム下で根管治療を行いました。
2回の治療で根管充填(こんかんじゅうてん:最終的に根の先をつめる)治療をおこないました。
病巣が治る傾向にあるかをたしかめるために3ヶ月の経過観察をおこないました。
根の先の病巣は完全には消失していませんが、治癒(ちゆ)傾向にあるので冠をかぶせてもらうようにお願いしました。
なお、完全に病巣が消失するには数年を要する場合もあります。
それまで経過観察するのは非常にリスクがあると思います。
AAEの基準により今回は補綴(ほてつ:冠を被せる)しても良いと判断しました。
もちろんこのときには既に痛みは止まっております。
仮歯でも十分に機能する(噛める)ことは確認できております。
ちなみに今回のケースはリトリートメント(retreatment・再治療)といい、米国ではほぼ100%歯内療法専門医の領域です。
成功率は諸説ありますが70~80%ほど、完全に治せるわけではありません。
日本で時間を追われる保険治療での治療はとても難しいと思います。
抜歯をしてインプラントという選択も現代的でそれもまた一つの選択肢として
良いと思います。
もしかしたらその方が予知性の高い治療方法かもしれません。
抜歯後に十分骨が残っていれば、30分ほどの時間でインプラントの手術はおわります。
私自身もインプラントをおすすめすることは多いです。
何を大切にするかは患者さん次第、ということでしょうか。
もし私だったら簡単に歯を抜いてインプラントはファーストチョイスではありません(もちろんやむを得ない場合は当然あります)。
それにどれだけ答えられるか、日々試練だと感じています。
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「歯をぬきたくない・神経を残したい」「インプラントはどうか?」「はぎしりがひどい」など様々な相談をうけています。
けっして当院の治療を無理にすすめることはありません。30分という短い時間ですがお気軽にご相談ください。
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